3カ月ぶりに生存確認 中アのライチョウ

LINEで送る
Pocket

環境省は28日、中央アルプス駒ケ岳で昨夏、半世紀ぶりに確認された国特別天然記念物ニホンライチョウの雌1羽とみられる個体の新たな目撃情報が寄せられ、約3カ月ぶりに生存を確認したと発表した。この雌には来年度も乗鞍岳から運んだ有精卵を抱かせてひなの誕生を目指す計画があり、同省は「安心した。引き続き計画を検討する」としている。さらに、29日からは中アでは初となる捕食者対策を実施すると明らかにした。

雌とみられる個体は、今月9日に駒ケ岳山頂の西側で登山者の長友勝信さん(70)=安曇野市=が目撃し、撮影した写真が同省の信越自然環境事務所(長野市)に寄せられた。国際的なライチョウ研究者の中村浩志信州大名誉教授が確認し、雌の個体と推測された。

雌は今年度初めて試みた卵の移植事業に伴う調査で7月に確認されて以来、目撃が途絶えていた。同省の担当者は「この時期は単独の成鳥は見つけにくい。天敵から身を守るため、ハイマツの中で隠れていたことが多かったのでは」とみている。

捕食者対策では、山頂周辺の山小屋近くに、天敵のテンなどを捕獲するわなを11月5日まで二つ設置。山小屋の従業員が1日2回見回りして、どの程度捕獲できるのか確認する。同省は「天敵の生息状況を把握して、今後、本格化させる捕食者対策に生かしたい」としている。

同省では、生息地復活事業として来年度には卵の移植のほか、乗鞍岳から親鳥とひなの3家族約20羽を中アへ運ぶ計画も検討している。今年6月に実施した移植事業では、ひな5羽が誕生したが天敵に捕食され全滅したとみられており、天敵対策が課題となっている。

おすすめ情報

PAGE TOP