2019年11月03日付

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きょうは「文化の日」。日本国憲法が公布された日を記念し、「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」として定められた。「文化」とは、主に精神的活動から創造された芸術や学問、思想、宗教など人類が広くつくり上げてきた成果だと、単純に認識している▼文化を構成する大きな要素の一つが言語。地球上には国や地域などによって実に多くの言語が存在する。これだけ多種多様で、隣国であっても異なる文字や発音があることに、人間が築いてきた文化の幅広さを感じる▼秋になると、小学生らが昔ながらの手作業で取り組む稲刈りの情景が本紙の紙面をにぎわす。組んだ木の棒に刈り取った稲を掛けて乾かす場面に触れることも多いのだが、記事によって「はざ掛け」「はぞ掛け」「はざ(はぞ)掛け」「はぜ掛け」と、複数あって興味深い▼自身は同様の記事を書くに当たって、どの言葉にしようか悩んだことを思い出す。改めて手元の辞書を引くと、「稲架(はさ)」と出ていて「はざ」「はぜ」などとも言うという。記者の何人かに聞いてみると、一般的と思われるほか、それぞれの地域で使われている表現を採用したとのこと▼新聞記事としては統一すべきなのかもしれないが、これはこれでいいのではないかと感じる。その地その地になじみある言葉を伝えていくことも、多彩に育まれた文化を受け継ぐ役割の一端を担うことになると思う。

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