2019年11月18日付

LINEで送る
Pocket

天皇陛下の即位を祝った10日の「祝賀御列の儀」。秋晴れの下のパレードは、沿道に集まった多くの人に見守られながら、天皇、皇后両陛下を乗せたオープンカーが進んだ。感極まったのか、皇后さまが目元を押さえられたシーンが印象的だった。その人間味に心温まるとともに、新時代が到来したことを改めて実感した▼10月22日には、天皇陛下が即位を国内外に宣言する「即位礼正殿の儀」が行われた。参列者の中にミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問の姿があり、「あっ」と思った。同国で民主化が進んでいることを目の当たりにしたように感じたからだ▼民主化運動を主導するスー・チー氏は1989年から2010年まで、軍事政権下で3回にわたって自宅軟禁され、通算で約15年間も自由を奪われていたことが記憶に新しい。それが今では国家を代表する立場として、堂々と来日もかなうようになった▼大きな変革といえば、これまで生きてきて最も衝撃を受けたのは何と言ってもベルリンの壁の崩壊である。人々が東西冷戦の象徴だった壁の上で喜び合い、ハンマーなどで壁を壊していた光景は忘れがたい。あれから9日で30年がたった▼どんなに強固で永久に続きそうに見えても、人がつくった体制は人の手で変えることができる。ミャンマーの改革も東西ドイツの統一も、その証しである。新時代にはどんな変革が待つだろうか。

おすすめ情報

PAGE TOP