技術集大成の大作完成 紋章上絵師の有賀さん

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迫力ある作品「富士龍乱」を描いた有賀さん

和服などに家紋を描く紋章上絵師の有賀正祝さん(80)=岡谷市加茂町=が、日本画「富士龍乱」を完成させた。ふすまサイズの作品12枚からなる大作で、富士山の周りを7匹の龍が乱れ舞っている姿を生き生きと表現。有賀さんは「これまで培った技術の集大成」と話している。

有賀さんは15歳から紋章上絵師として技術を磨き、1996年に信州の名工、2001年に現代の名工、05年に黄綬褒章を受けた。現在、国選択無形文化財紋章上絵保存会の会長を務めている。紋章の色の研究をしながら若いころから日本画の制作にも取り組み、これまで3回ほど作品展を開いているという。

「80歳の節目に、長年培った技術を描いて残したい」との思いで取り組んだ作品は、構想から2年半かけて10月に完成させた。横90センチ、縦180センチの作品を12枚並べ、一つの作品となっている。龍の紋章をヒントにしたという絵は、迫力ある真向の龍と、雲間を大きくうねる躍動感ある龍の姿が印象的。うろこ1枚、たてがみ1本まで精巧に表現し、金や緑、赤といった龍の色彩も鮮やかだ。

作品をずらりと並べ、「これほどの大作は初めて。よく12枚をまとめ上げたもんだ」と笑顔を見せる有賀さん。「いつか機会があれば、どこかで展示して多くの人に見てもらいたい」と話していた。

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