2016年07月09日付

LINEで送る
Pocket

小学校1年生の時だった。テレビから流れる「光の国から僕らのために…」という歌に心を躍らせ、怪獣と闘う姿を手に汗握って見入っていた遠い記憶が残る。正義のヒーロー「ウルトラマン」がテレビに登場して半世紀を迎えた▼調べてみると当時の平均視聴率は36・7%、最高視聴率は42%を超えたというからすごい。総理大臣の名前は知らなくても、ウルトラマンならみんな知っているというレベルだろう。今日から最新作の「ウルトラマンオーブ」がテレビ東京系などで放映される▼半世紀の長い間支持され続けているということは、親から子、そして孫へと3世代に渡ってヒーローとして君臨してきたことになる。少々理屈をこねてなぜここまで支持されるのかを自分なりに分析すれば、単純な勧善懲悪ではなく、登場する怪獣に込められたメッセージ性もあるだろう▼今でも記憶にあるのは、名前は忘れてしまったが「電波を食べる」という怪獣。空中に飛び交っている電波を食べるという発想に驚き、人間の行いはすべて正しいわけではないと感じたことを思い出す▼歴代のウルトラマンからそんなメッセージを受け取った子どもたちが大人になった時、まだ少なからぬ差別や偏見が残る社会を変えていく原動力になっていく。人種、宗教、性別などすべての違いを認めて他者を思いやる心を育てる。ウルトラマンにはそんな力もあるように思う。

おすすめ情報

PAGE TOP