2019年11月20日付

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大学生の頃だったか。地球上の人口が60億人に達したと聞かされ、世界には多くの人が住んでいると驚いた。それからおよそ四半世紀。国連の推計によると、世界の人口は77億人に増えた。わずか11年後の2030年には85億人、50年には約100億人に達するという。少子高齢化や人口減少が深刻化する国内とは対照的だ▼ナイジェリア、コンゴ、エチオピア、タンザニアのアフリカ諸国をはじめ、パキスタン、インド、インドネシア、エジプト、米国の9カ国で大幅な人口増が見込まれ、中でもインドは27年には中国を抜き、世界最多の人口を抱えるとされる▼米国で「フェイクミート」の人気が高まっている。直訳すると「嘘の肉」。大豆や玄米などでつくる「代替肉」で、健康志向や菜食志向、地球温暖化対策の観点から広まり始めたという。これに世界的な人口増と食糧危機への懸念が加わった。動物細胞を培養して生産する「培養肉」への注目も高まっている▼国連食糧農業機関は昆虫食への関心を高めているといわれる。ザザムシや蜂の子、イナゴなどを食べてきた伊那谷の食文化が見直されるかもしれない。決して得意な方ではないが、工場で生産される人工肉を口にするよりは健全な気がする▼近い将来、世界で食糧や水の奪い合いが始まるとの見方もある。こんな話題に触れるたびに、さまざまな課題を抱える国内農業の行方が気にかかる。

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