台風19号 茅野市内区・自治会の対応

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台風19号への対応を振り返る右から上原区の小池、河西両区長

県内に甚大な被害をもたらした台風19号が通過した10月12日、行政が開設する公的な避難所のほかに、茅野市内の区・自治会の約27%が公民館に避難所を開設したり、役員を待機させたりしていたことが、同市のまとめで分かった。避難所開設を経験した区では、市の情報や動きを災害対応の指針にしており、市と避難所の情報共有の必要性を訴える声が出ている。

市内10地区のコミュニティセンターを通じて、各区に避難所の開設や役員待機の状況を尋ねた。それによると、公民館などへの避難所や避難場所の開設が18、役員の待機が9、開設なしが74。避難所開設や役員待機を行った区・自治会数を地区別にみると、ちの地区5、宮川地区3、豊平地区6、泉野地区1、金沢地区4、北山地区8だった。

避難者は126人(うち宿泊者12人)で、上川の増水で避難指示が出た上原区で105人に上った。宿泊者は北山4区の10人と槻木区の2人。市が開設した避難所を含む全市的な避難者に占める割合だと、避難者は28・4%、宿泊者は17・4%だった。

市防災課によると、公民館への避難所開設は「各区で状況が違う」ため、全市的な統一基準はない。各区に判断が委ねられているのが現状だ。

3年連続で公民館への避難所開設を経験した上原区。小池寿美総務区長(65)と河西安造内政区長(66)は「コミュニティセンターの避難所開設準備を受けて『いよいよだ』と話し合い、公民館への避難所開設を決めた」と述懐し、「災害時に市が出す情報や動きが区の判断の指針になる」と強調した。

その上で「区ができるのは命を守るための自助、近助(所)、共助。行政には、災害時に各種データを分析し、最新で正確な情報と今後の見通しを示してほしい」と期待する。災害対策本部の情報がリアルタイムで把握できるような市と避難所の情報共有システムの構築を訴えた。

上原区ではこのほか、消防団との指揮命令系統の調整や、飲食物の手配と費用負担の明確化、子どもや高齢者、ペットや感染症への対応、自主防災組織の活用などが検討課題に挙がった。「その時の状況に応じた判断が必要になる。避難者に避難所運営に協力してもらうことも考えられる」と指摘した。

避難行動について、市防災課は「避難所に行くことが目的ではない」と警鐘を鳴らす。「最善の避難場所は一人ひとり異なる。市として『どこへ逃げろ』と言えない」とし、「日ごろから被害を想定して危険回避の行動を家族や隣近所で考え、避難生活で3日間は困らない非常持ち出し品を準備しておくことが大事になる」と呼び掛けている。

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