2019年11月28日付

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食に季節感は欠かせない。旬の食材は栄養があるし、とにかく美味。調理の過程から心が躍り、豊かな自然の恵みと作り手への感謝が湧いてくる▼落葉の頃、富士見小学校4年2組は姉妹学年や地域の人を招いて「流しそうめんパーティー」を開いた。「なぜこの時期に」と何人もに問われたそうだ。総合的な学習で子どもたちがテーマに選んだ。そうめんを流す構造を考え、使う竹の調達先を探して伐採の交渉から活動は始まった▼食材の購入費用はアルミ缶の収集で工面し、竹を割って節を抜く作業も自力。予行ではじょうろで水を流してみたがうまく流れず、頭を悩ませた。一つずつ課題を解決して積み上げるうちに季節が変わった。寒さが増す中、「食前に鬼ごっこで体を温めたらきっとおいしくなる」と妙案も思いついた▼児童たちにはもう一つ、コンピューターのプログラミングを学びたいとの希望もある。諏訪東京理科大の先生に受講の相談をしたところ「流しそうめんでの体験がまさにプログラミング」とアドバイスを受けたそうだ▼来る本番はおもてなしに大忙しで、ずぶ濡れになってそうめんを流した。結局ひと箸も食べられない子どももいた。それでも「皆がお腹いっぱい食べて喜んでくれてよかった」と笑い合う。我欲を抑え、他者に尽くす尊さをパソコンから学ぶのは難しかろう。季節外れのとびきり温かい食事がそこにあった。

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