2019年11月29日付

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イクボス・温かボス宣言の輪が静かに、しかし確実に広がっているようだ。個々の尊厳を軽んじる風潮がいまだにはびこっている一方で、個人の生活や権利を温かいまなざしで見守る決意を明らかにする”上司”も着実に増えている。大いに歓迎したい、さらに増えてほしい▼少子化で労働人口が減少する中、子育てや介護による離職は大きな課題。「生活事情全般の理解」と「生産性向上」の両面に理解を示すイクボス・温かボスの台頭は、人材確保の面でより待望されるのも必然か▼宣言は全国的な取り組みで「温かボス」は長野県連合婦人会発案のオリジナル。同会によると県内では、2016年4月12日から今年11月18日までに国や県、市町村および関連機関、企業など242団体、2520人の上司が宣言に署名している▼イクボス・温かボス推進の箕輪町は昨年に続き、町内事業所対象の共同宣言式を開き、新たに12事業所の49人が仲間入りした。署名後の宣言では「結婚、出産で退職した人の再雇用を進める」「安心して子育てや介護、家庭生活と業務を両立する会社にする」などそれぞれに意気込みが披露されたものだ▼宣言の先進職場からは、部下の心理的な安全性が確保され、人材流出は止まり、職場のコミュニケーションとともに生産性が向上した―などが聞かれるという。企業の存続には、温かなまなざしが不可欠な時代に入っている。

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