登りながら学ぶ南ア 伊那でシンポジウム

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記念シンポジウムでパネル討論を行う(左から)白鳥孝市長、大城和恵さん、若松伸彦さん

貴重な地質や地形が見られる南アルプス(中央構造線エリア)ジオパークの認定10周年と、ユネスコエコパーク登録5周年を記念したシンポジウムは11月30日、伊那市役所多目的ホールで開いた。県出身の国際山岳医で、冒険家・三浦雄一郎さんの登山遠征隊にチームドクターとして帯同したことでも知られる大城和恵さんらを迎え、講演やパネル討論を実施。「登りながら学べる南ア」を発信した。約150人が聞き入った。

大城さんは、南アの遭難事故(県内関係)について「件数は多くないが、他の山域に比べ、死者・行方不明者の割合は多い」と指摘。月別では7~9月、原因別ではけがと発病が多いと報告し、「人の多い時期に注意喚起を。南アでは道迷いによる遭難は少ないが、GPS地図アプリの活用を呼び掛ければそうした遭難のリスクも減らせる」と助言した。

三浦さんのエベレスト世界最高齢登頂に帯同した際の様子も紹介。水分の補給とタンパク質の摂取、筋肉に繰り返し抵抗をかけるレジスタンス運動の三つを安全・快適登山のポイントに挙げた。

日本MAB(=人間と生物圏)計画支援委員会委員の若松伸彦さんは「線状に並んだ地質や固有種は貴重。ライチョウ生息地の世界的南限でもある」と解説。同ジオパーク協議会長でもある白鳥孝伊那市長は「昔は植物ばかりを見て登っていたが、いまは岩も観察している。多面的に楽しめるのがジオ」と語った。

高山植物をシカの食害から守るネットの設置や、植物を保護するストックキャップの普及など、環境保全に向けた取り組みも紹介した。

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