「メガネサナエ」宮川で確認 諏訪地域振興局

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多様な水生生物が生息できる環境づくりを目指し、県諏訪地域振興局が今年度初めて実施した県レッドリスト絶滅危惧IB類のトンボ「メガネサナエ」のモニタリングで、同局環境課は諏訪湖の流入河川の宮川で成虫を確認したと明らかにした。専門家によると確実な生息地は県内では諏訪湖のみ。全国でも琵琶湖と愛知県の一部でしか確認できず、個体数の減少傾向が著しいとされている。調査は来年度以降も続ける。

メガネサナエは日本特産種で、県内での絶滅の危険性が高い。環境省のレッドリストには絶滅危惧II類に区分されている。県が策定した諏訪湖の総合計画「諏訪湖創生ビジョン」の生態系保全の取り組みの中で指標水生動物としている。

調査は羽化後の時期と想定された8月20、9月3、20日に3回実施した。専門家として日本トンボ学会員の福本匡志さん(54)を迎え、堤防の両岸を歩いて河川や周辺にいるメガネサナエの数を数えた。一定の区間を設定して数人で往復し、右岸から確認した個体、左岸から確認した個体の数を記録して延べ個体数を調査人数で割り、右、左岸の結果を足して2で割った数字を調査結果とした。8月20日は6人で調査して2・8匹(右岸からの確認数4・5匹、左岸から1・0匹)、9月3日は3人で調査して15・5匹(右岸から13匹、左岸から18匹)、9月20日は6人で調査して8・3匹(右岸から9・8匹、左岸から6・7匹)だった。調査は希少種保護のため、非公開で行い、詳しい場所は明らかにしていない。

結果について福本さんは「個人としては以前から調査を続けており、今年もメガネサナエは生息しているだろうとは考えていたが、それでも確認できて安堵(あんど)している。経年のデータの蓄積が今後の研究などに役立つと思う」と話した。

メガネサナエは幼虫期(2~3年)を諏訪湖で過ごし、7月頃に湖岸で羽化、成虫は8月中旬から成熟し、同月下旬から9月下旬まで繁殖行動を行う。個体数減少の要因は、はっきりしないが、水質の変化、外来魚の捕食、競合種との関係、木柱の桟橋など羽化場所の減少、水草ヒシの繁茂や湖底の土質の変化による羽化前の幼虫の移動の障害などが可能性として挙がっている。

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