2019年12月12日付

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「男が働かない、いいじゃないか!」―。こんな演題を掲げた講演会が諏訪市内で開かれた。男女共同参画社会推進に関するセミナーだが、一見すると男性が働くことを否定するかのような、なかなか刺激的なタイトル▼主催した市や市民団体によると、演題は講師を依頼した大学教員の著書のタイトル。無論、男性が働かないことを推奨しているわけではない。長年の慣習とも言える「男性は仕事、女性は家事・育児」という役割分担が当たり前なのはおかしいと訴えた▼男性の生き方は仕事だけじゃない、と言いにくい現状がまだあるという。インパクトのある言葉で現状に疑問を投げ掛け、社会変化に応じて改善しようという講師の思いは理解できる▼製造業や建設業など主力産業の弱さもあり、男性の平均給与額は減っているという。もはや共働きをしなければ生活できない。「男女共同参画は女性だけの問題というのは間違い」。男性に比べて女性は賃金が低いという問題も指摘し、このままでは男性が仕事に追われる状況は変わらないと説く▼男女共同参画社会基本法施行から20年。主催した団体の代表は「一人ひとりの気持ちが変わらないと世の中は変わらない」と話していた。講師によると、男性の働き過ぎは30年前から変わっていない。技術革新は日進月歩の現代だが、人の意識を変えるのは一朝一夕にはいかない。改めて考えさせられた。

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