2019年12月14日付

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「グレタ」といえば、名画ファンなら「ガルボ」と答えるところだろうが現代は「トゥンベリ」が世界の時流らしい。弱冠16歳の女子学生が気候変動対策を訴える姿は非常に印象的で、発せられる言葉は世界の多くの大人たちの怠け心に冷や水を浴びせるように刺激的だ▼グレタさんは2003年、スウェーデンの生まれ。8歳で気候変動について本格的に考え、15歳で「気候のための学校ストライキ」を展開。以降の活動と訴えは学生らを中心に共感を得て、世界へと広がっている▼彼女の存在感を確立したのは今年9月の国連気候行動サミットでのスピーチか。生態系や人命の危機など、現在から未来にかけての懸念とともに「温暖化解決の具体的行動をとらないのであれば、結果とともに生きなければならない若い世代はあなたたちを許さない」と世界の大人たちに問題を突きつけた▼折しも11日には、スペインで開催の国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)で日本の環境大臣がスピーチ。期待通りの脱炭素化や2030年温室効果ガス排出削減目標引き上げへの言及はなく「実質ゼロ回答」と酷評されたばかり▼グレタさんの矛先は、こうした「そのうち誰かがやってくれる」や「自分が生きているうちは大丈夫」などの無責任、依存心に向けられているのか。国の代表だけではあるまい。国民一人ひとりの自覚をも厳しく求めている。

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