2019年12月18日付

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「明けましておめでとうございます」。今年もこの文言と苦闘する時期がやってきた。明けてからでは遅い年賀状の話だ。元来、筆無精な私だが、新年のあいさつ文だけは手書きにこだわり、緊張感を持ってしたためている▼SNSが全盛の時代。師走の忙しい時期にあえてお金と時間、労力を費やす作業に正直うんざりしている。 ただその煩わしさこそラインやメールでは醸し出せない特別な価値を年賀状に付与していると信じたい▼日本郵政の発表によると、2020年用年賀はがきの当初発行枚数は23億5000万枚。前年の当初発行枚数を5000万枚下回った。約44億6000万枚を発行した03年のピーク時からはほぼ半減。人口減少やデジタル時代の流れに抗えないとはいえ、その衰退ぶりには寂しさを感じる▼ウェザーニュースが昨年末実施した調査によると、回答者の5人に1人が年賀状を送らないと答えている。年代別では20代の34%が最多。年賀状を送った20代のうち、はがきを書く人が20%、メールやSNSを使う人が22%、両方が24%との結果だった▼世話になった人へのあいさつ、遠方に住む知人や親せきへの近況報告。連絡手段としてSNSは有用であり、その活用を否定するつもりはない。儀礼の方法は人それぞれだ。直筆で書き添える文字に虚礼ではない何かを感じてもらえたら。そんな願いを込め、今年もペンを握る。

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