2016年07月15日付

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中学生がふるさとの山に登る集団登山の季節を迎えた。雄大な山に恵まれた信州ならではの学校行事だ。経験した人たちにはどのような思い出として残っているだろう▼中央アルプス・駒ケ岳(2956メートル)を目指す「西駒登山」を行う上伊那地方の12校のうち、11校が登りか下りのいずれかでロープウエーを使うようになった。この夏、すべてのルートを歩くのは駒ケ根市の赤穂中だけだ▼県山岳総合センターが2013年にまとめた中学校集団登山動向調査によると、同年に集団登山を実施した170校のうち、37校が過去3年の間に目的とする山や登山コースを変更した。生徒の負担軽減や安全確保を理由に、登りやすい山やコースへと見直す学校が増えているようだ▼厳しい行程で山嫌いにしないために見直しは必要、伝統が崩されるようで残念、甘いのでは―。12日の上伊那版で西駒登山の現状を伝えたところ、さまざまな声をいただいた。いずれも西駒登山経験者たちの反応だ。集団登山への多様な受け止めがうかがえて興味深い▼見直した学校の「一人でも多くの生徒を参加させたい」、一方継続を決めた学校の「自分の足で登り下りする体験を大切にしたい」という考えはいずれも納得できる。個人的にはそれぞれの選択でいいと思うが、生徒たちにはこうした機会に大いに山の魅力に触れ、心身の限界へ挑む体験を楽しんでほしいと願う。

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