2020年02月04日付

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二十四節気に合わせた写真記事をよく載せるが、立春の題材選びは難しい。2月初めの信州である。諏訪に居た頃はこの時期に収穫最盛期を迎える切り花のハウスを訪れ、「春呼ぶアネモネ」と何度か記事にした▼伊那の市街地で紅梅が開花し、濃いピンク色の花を日に日に増やしている。一昨年は啓蟄で題材にした。いつもより1カ月早いということか。全国のニュースをみても、記録的暖冬の影響で「梅の花早くも見頃」「ツクシ顔出す」などとある▼県内で唯一、天然の糸寒天を製造する伊那市東春近の小笠原商店を訪ねた。中央アルプスを望む天竜川沿いの干し場に真っ白な糸寒天が整然と並んでいたが、生産は思うようにいっていない。朝にかけて氷点下5度前後まで冷え込み、日中はよく晴れて3度前後まで上がるのが伊那谷の冬。今年はそうした日がほぼない▼小笠原義雄専務は「いまも困っているが、先の心配もある」と話す。暖冬で海水温が上昇すれば、原料となる海藻の生育不良を招く恐れがあるという。広島では既にカキの成育不良が深刻化。海水温の高さが一因か、と地元紙が報じている。海水温は近年、世界的に上昇傾向にある▼暦の上では春を迎えるが、気象庁の定義でも2月までが冬である。衣を更に重ねて着る「衣更着(きさらぎ)」が語源と言われる如月。ジャンパーやコートがいらない日が続くようだと、先が不安になる。

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