2016年07月16日付

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松本市出身で、東京外語大学長などを務めた故中嶋嶺雄さんは、高校時代に本をむさぼるように読んだ。人生や恋愛をつづる小説に始まり、歴史書、エッセー…。「本を読み、考えることは人間にとって絶対に欠かせない。個性を養う上で最も大事」と著書で読書の意義を強調する▼その中嶋さんの理念に基づいた施設が、自ら初代学長を務めた国際教養大学(秋田市)の図書館だ。特長は24時間365日の開館。「いつでも勉強できる場を提供する」という方針に沿い、2004年の開学から休むことなく学生らを迎え入れる▼24時間利用できるのは在学生と教職員だけれど、一般にも時間限定で開放する。学外登録者は年々増え、217人。さまざまな条件がそろって実現している「眠らない図書館」だろうが、利用者を徹底して受け入れようとする姿勢はすごい▼程度の違いこそあれ、こちらも読書推進の試みである。下諏訪町立図書館が7月の金曜日に限り、通常の午後7時閉館を1時間延長している。「週末の夜なら勤め帰りの人も、夕食後の家族連れも来館しやすいのでは」と試行。利用状況を今後の運営の検討材料にする▼インターネットでのぞいて見ると、県下の公立図書館でも曜日や季節限定で夜間の開館をする例は多い。日脚が長く、暑さがやむ夏の夜の外出は気持ちがいい。外出先として図書館が選べるならこんなうれしいことはない。

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