2020年2月6日付

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いつまで続くのか東京圏の一極集中。総務省は、住民基本台帳に基づく2019年の人口移動報告をまとめた。それによると、東京、埼玉、千葉、神奈川の東京圏は転入が転出を上回る「転入超過」が3年連続で拡大している▼東京五輪まで、残り6カ月を切り、東京都内では急ピッチで準備が進む。新しい競技場が完成し、再開発ビルも続々と建設された。先日、都内を訪れたが、銀座などの観光スポットには外国人の姿がより一層目立つようになったと実感した▼東京圏の転入超過数を年齢別に見ると、就職や進学で移動が活発な15~29歳の若年層が大半を占めている。若者の東京志向を端的に表す数字かもしれない。市区町村別では、東京23区が転入超過が最も多かった。これでは、地方自治体に多くの若者を移住させるのは難しい▼政府は地方創生の目玉事業として、中央省庁の地方移転を掲げていたが、掛け声倒れが目立ってきた。実現しそうなのは2021年に京都への移転を掲げている文化庁のみ。消費者庁は昨年夏、2020年4月の徳島県への全面移転断念を表明している▼東京圏は、大雨などで電車が止まれば、帰宅困難者が駅にあふれる。近年、ニュース映像でよく見る光景である。それでも転入超過が続く。大企業の多くが本社を東京に置き、主要大学は東京圏に位置する。「東京圏の一極集中」。不測の事態を考慮すると心配が募る。

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