2020年2月15日付

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連日大きく報じられる新型コロナウイルスの感染拡大。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客を中心に日本でも感染者は日ごとに増え、県内の医療機関でも受け入れが始まった▼メキシコや米国から始まった2009年の新型インフルエンザの流行は、発生の翌月には国内感染、さらにその翌月には県内感染が確認され、学校や保育園で学級閉鎖が相次ぐなど一気に感染が拡大した▼当時担当していた県庁では県内感染の確認以降、状況が変化するたびに昼夜を問わず会見が開かれ、時間の感覚が分からなくなる中で取材を重ねた。その際目の当たりにした、対応に奮闘する一方で徐々に疲弊していく関係者の様子が、今回の騒動に重なる▼中国・武漢市からチャーター機の第1便で帰国し、千葉県のホテルなどに約2週間滞在していた197人の帰宅が認められた。テレビで「世間からばい菌のような扱いをされてつらかった」「帰宅後の風評被害が心配」と話す帰国者の言葉が気になった▼隔離は国内の感染拡大を防ぐための措置で、そもそも感染したとしてもその人たちに責任はない。未知の病気への恐れを、安易に批判や差別に結び付けるべきではないだろう。新型インフルの際、県の担当職員は正確な情報をもとに「正しく恐れるべき」と訴えた。今回も感染が身近に迫る可能性はある。基本的な態度として、今から肝に銘じておきたい。

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