2020年2月16日付

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温泉は旅の大きな楽しみと言っていい。日常のうさを忘れて温かな湯に漬かれば、身も心も新しくできる。車や電車で苦もなく出かけられる現代にしてそうだから、自分の足を使って体中に汗し、山谷越えた昔はなおさらだろう▼江戸時代に発行された「諸国温泉功能鑑」なる番付表がある。全国の温泉を東西に分けて格付けしており、最高位の大関は東が上州の草津、西が摂州の有馬。そして東の小結には信州・下諏訪がランクインする。甲州道と中山道が交わる宿場は、古くから名湯として知られた証しだと思う▼その下諏訪町で今年から、地元の温泉旅館組合と商工会議所、温泉浴場を運営する財産区が連携した温泉PRの試みが始まった。語呂合わせで毎月26日を独自の「26(ふろ)の日」と定め、諏訪大社秋宮周辺で多様なイベントを当日行う▼初回は先月26日。秋宮前の観光案内所では温泉名所を紹介したり、関連グッズを並べた。有志団体の協力で手作り品や農産物などをそろえた「マルシェ」も。近くの温泉浴場児湯では焼き芋販売があった。温泉地ならではのにぎわいを目指した▼予想を上回る来場や利用だったという。今後はさらに内容を充実させるほか、イベントの開催箇所を増やして人の流れをつくり、温泉の利用を促す。「下諏訪の温泉をよく知らない観光客もいる」という近年。伝統の湯の町の知名度が広がる弾みになるといい。

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