気兼ねなく旅行 ユニバーサルツーリズム学ぶ

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車いすに専用の道具を装着すると、段差が乗り越えやすくなる体験をした参加者

県諏訪地域振興局は19日、障がいや年齢に関係なく誰もが気兼ねなく楽しめる旅行「ユニバーサルツーリズム」のセミナーを諏訪市湖岸通りのホテル紅やで開いた。宿泊、観光関係者ら約20人が参加して最新動向を学び、車椅子やアイマスクを使って当事者の視点からさまざまな制約を体験した。今後受け入れる際の接遇改善に生かす。

講師は大手旅行会社の近畿日本ツーリストなどを傘下に持つKNT―CTホールディングス(東京都)の渕山知弘地域交流部課長が務めた。旅行を楽しむ機会が多い年代は20代と60代で特に観光産業を支えているのは資金にも余裕があるシニア世代だが、70代になると、健康や身体に課題が出始め、旅への意欲が低下しがちという。団塊の世代が70代を迎えている中、「70歳以上の世代も訪れたくなるような観光地づくりはマーケティングの観点からも重要」と伝えた。

体が不自由な人の旅行で最も人気があるプログラムは「大浴場での温泉入浴」といい、入浴介助サービスが受けられる温泉地として発信する嬉野温泉(佐賀県)が大手旅行サイトの「シニアに人気の温泉地ランキング」で3年連続1位に輝いた例を紹介した。「温泉地として特に恵まれているわけでも優れた風情があるわけでもないが、選ばれ続けている」と説明した。

講演後の取材で諏訪地域について渕山課長は、いい温泉があり、高齢者や障がい者の旅を助ける知識と技術を持った「地域トラベルサポーター」が育っていることや、障がい者や高齢者を受け入れていこうとする意識を持った宿泊施設も増えつつあることを挙げ、「ユニバーサルツーリズムの分野でも大きな可能性を秘めた地域」と語った。

講演に続く実技講習では、車椅子に人を乗せて1・5センチほどの段差を越える苦労や段差の乗り越えを容易にする道具の利用を体験した。アイマスクを使い、視覚障がい者を迎える際の接遇のポイントも学習した。

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