2016年07月20日付

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夏が盛りを迎える。人間同様に、猛暑は農作物にとっても過酷な環境だろうか。気になるニュースがあった。米国の大学の研究結果だ。フランスやスイスのワイン用ブドウ産地で、これ以上温暖化が進むと、高温に強い品種への転換や廃業を迫られる恐れがあるという▼地球温暖化で、農作物の栽培適地が変わることは以前から指摘されていた。環境省の調査だと、世界の平均気温が約3度上昇すると、北日本を除く地域でコメの収穫量が減少する。ミカンやリンゴの栽培適地も年を追って北に移る、という見通しが出ている▼県内にも影響がありそうだ。諏訪湖周辺や伊那谷の一部がリンゴの適地から外れたり、マツタケの生産量が減る可能性があるという。悲観的にも見えるが、現時点での予測であり、CO2削減や品種・技術改良が進めば、未来は変わる可能性がある▼自然界には「適者生存」という言葉がある。以前、本紙の記事で、日本モンキーセンター(愛知県犬山市)の研究者、高野智さんが猿の進化についてこう言っていた。「進化を導くのは環境。その変化は予測不能で、方向性もゴールもない。適応できれば生き残る」。猿はうまく環境に適応し、地球上に生き残った▼人間の社会も同じだ。少子高齢化や人口減少など、これからもっと世の中が変わっていくだろう。私たちも良い意味で「進化」し、環境に適応することが求められている。

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