今後の地域産業考える 県テクノ財団シンポ

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伊那谷のものづくりの新たな方向性をテーマに討論するパネリスト

伊那谷のものづくりの新たな方向性をテーマに討論するパネリスト

公益財団法人県テクノ財団は19日、設立30年記念事業として「地域産業創出シンポジウムin伊那バレー」を箕輪町の伊那プリンスホテルで開いた。上下伊那の産学官の関係者約200人が参加。トヨタ自動車専務役員の嵯峨宏英さんによる基調講演やパネル討論を通じ、今後の地域産業について考えた。

嵯峨さんは「新型プリウスと将来の日本を支えるモノづくり技術」と題して講演。トヨタのハイブリッド車・プリウスの燃費性能を支える技術を、初代から最新の4代目までの進化の歴史をたどりながら自動車業界を取り巻く情勢を話した。

嵯峨さんは従来の「系列」だけでは世界との競合に勝てないと指摘。優れた技術を組み合わせた「モジュール型」への転換を提唱し、「小さくても技術を持っている企業には大きなチャンスの時代になる」と強調した。既に「次の次のプリウス」の開発に取り掛かっていることも明らかにし「課題を共有しながら一緒に頑張っていきたい」と呼び掛けた。

パネル討論では、「伊那バレーの『ものづくりの新たな方向性』について」をテーマに上下伊那の関係者が意見を交換。白鳥孝伊那市長は「県内各地域ではターゲットを絞った取り組みが行われているが、上伊那では一つに絞りきれない」としつつ、「健康長寿」をキーワードに信州大、南信工科短期大学校、県看護大と連携した取り組みなどを提案した。

向山孝一・KOA会長は「伊那谷の企業は連携ができている。各企業のオンリーワンの技術を連携によって事業機会に生かしていく仕組みづくりが課題」と指摘。鈴木隆・ナパック社長は「売り上げの多くを自動車部品が占めるが、中小企業はエンジンから遠い部分。今後主流となっていく環境対応車に変わる今が技術開発のチャンス」と意欲を示した。

県テクノ財団は1986年10月に県テクノハイランド開発機構として発足。2001年4月に同機構などを母体に現在の財団となった。前身の同機構発足から30年の節目を迎え、本部や各地域センターが主体となって記念事業を行っている。

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