県宝「顔面装飾付釣手土器」愛称決まる 原村

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原村出土の釣手土器(写真)の愛称に選ばれた「火の女神 フゥーちゃん」を考えた作者の篠田怜生君

原村柏木の前尾根遺跡から出土した県宝の縄文土器「顔面装飾付釣手土器」の愛称が、「火の女神 フゥーちゃん」に決まった。村教育委員会は13日、愛称のお披露目式を展示場所の八ケ岳美術館で開き、作者の原小学校3年生の篠田怜生(れお)君(9)に表彰状や記念品を贈った。愛称が付いたことで、村の縄文文化の“発信役”として広く広報に活用していく考えだ。

村教委が今年の年明けから2月29日まで愛称を公募したところ、県内外から総計338件の応募が寄せられた。この中から村教委文化財係などで6件に絞り、3月上旬に開いた八ケ岳美術館の運営協議会で最終決定した。

作者の篠田君は、釣手土器の口の形が「『ふぅー』となっていると思った」と、最初の着想を話した。愛称に選ばれることは全く予想していなかったといい、式で同村の五味康剛教育長から表彰状や記念品を贈られると、緊張しながらもうれしさをかみしめた。

愛称づくりには母親のさや香さん(38)や弟も協力。釣手土器は祭りや祈りの際に、火をともしてランプのように使用したとされることから、縄文人の祈りに火をともす意味を込めて「火の女神」と最初に付け、愛称らしく「ちゃん」も加えた。インターネットで調べたところ、「フゥー」はフランス語で「火」を意味すると分かり、この名称が完成したという。

釣手土器は、1977年にほぼ完全な形で出土。縄文中期後葉(約4500年前)の作という。国の「日本遺産」に認定された長野・山梨両県の14市町村でつくる歴史ストーリー「星降る中部高地の縄文世界」(2018年認定)の構成文化財であり、県宝「信州の特色ある縄文土器」(同年認定)158点のうちの1点でもある。

村教委文化財係は「今後、『フゥーちゃん』のキャラクターも募集したい。原村の新しいキャラクターとして多くの人にかわいがってもらいたい」と、今後の発信に意欲を見せた。

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