2016年07月22日付

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数百年前の歴史を日頃感じる機会は少ない。だが、意識することで新たな気付きや発見につながることもあるようだ。戦国時代を生きた豊臣秀吉の家臣・日根野高吉。秀吉の天下統一後に諏訪の領主となり、高島城を築いた人物だが、聞いたことがない人もいるかもしれない▼日根野家は和泉の出身。高吉の父は美濃の斎藤道三の子の義龍に仕え、以降、今川氏、浅井氏、織田氏、豊臣氏と主君を変えて生き延びた。そして高吉は北条氏相手の小田原征伐での功労が認められ、諏訪の地を与えられた▼高吉は安土城、大坂城といった名城の建築に関わっていた可能性が高いとされる。その経験は高島城でも役立ったかもしれない。規模は小さくても「高吉はこの好適地を見つけて、ひそかに安土・大坂の城に比したであろう」(諏訪市教育委員会発行「諏訪高島城」)▼高吉の死後、家督を継いだ子の吉明は諏訪頼水の諏訪への復帰に伴い現在の栃木に移された。日根野家が諏訪を領地としたのは10年余と短かったが築城や城下町整備など大変な時期だった。事業に関わった領民の負担も相当なものではなかったかと推察される▼高島城では高吉を中心に「日根野三代」の企画展を開催中。NHK大河ドラマ「真田丸」は現在、関ケ原の戦いの少し前あたりで、ちょうど高島城築城の時期に重なる。地元を足掛かりに思いを巡らすと昔の歴史がぐっと身近になる。

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