原村「ワイン特区」申請へ ワイナリー開設目指す

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ワイン用ブドウの栽培に取り組む鎌倉さん。将来的には原村村内にワイナリーを開くことが目標だ

原村は2020年度、国の「ワイン特区」への申請に向けて本格的に動き出す。村内では現在、3人がワイン用ブドウの栽培を行い、将来的にはそれぞれワイナリーの開設を目指している。村はワイン用ブドウを新たな特産品に位置付け、ワイン造りを「原村ブランド」の一つとして売り出したい考えだ。

村などによると、近年の温暖化の影響で、ワイン用ブドウ栽培の適地の標高が上がってきているという。標高1000メートルを超え、冬の厳しい寒さがある一方で、寒暖差が大きく、日照時間が長い村の気候風土はブドウ栽培の適地になる可能性を秘めている。

ワインの醸造免許取得には年間6000リットル以上を製造することが酒税法で決まっているが、ワイン特区に認定されれば、特区内で生産されたブドウのみを使用する条件で、年間2000リットル以上に緩和されるという。

村内のブドウ農家の一人、鎌倉怜史さん(34)=やつがね=は同村出身で、大学卒業後は東京で金融関係の仕事をしていたが、「自分で何かを作りたい」と農業の道へ。須坂市のワイナリーに3年半勤め、ブドウ栽培や醸造のスキルを学んだ。17年ごろから山梨県北杜市と村内に耕作放棄地計1・8ヘクタールを借り、ブドウを栽培。今秋は実が収穫できる目安の栽培3年目を迎え、約1000キロの収穫を見込む。

品種はピノ・グリを中心に栽培し、「寒暖差の大きい原村ではブドウに酸が残るので、酸と合うスパークリングワインを造りたい」と、自ら醸造するワインを思い描く。「ワインは観光など他の産業とも連携を取りやすい。村を盛り上げる一助になれば」と思いを話した。

日達俊幸さん(61)=原山=は先祖代々の払沢の農地でワイン用ブドウ栽培を始めて6年目。特区が認められれば、21年にも醸造免許を取りたい考えだ。小林峰一さん(57)=中新田=もワイン用ブドウを栽培する一人。地元の原中学校の独自教科「原村学」で講師を務め、昨年末には生徒とともに約20本の「原中ワイン」を完成させた。

今月10日には、村役場で3人と村農林課職員が会合し、今後のブドウ生産計画や特区申請への意欲などで意見交換した。村農林課は「3人の熱意を感じたので、今秋の特区申請を目指して動いていきたい」とした。

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