チャットボット回答 伊那へ移住問い合わせ

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実証実験を行うチャットボットの画面

伊那市と通信機器大手の沖電気工業(東京)は23日、Society5・0(超スマート社会)に向けた新産業技術の適応に関する連携協定を締結した。人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)を活用し、地域課題の解決に向けて協力して取り組んでいく狙い。移住希望者からの問い合わせにAIが対話形式で自動回答する「チャットボット」の実証実験を同日から始め、早期の実用化を目指す。

同社は防災行政無線や消防指令システムを地方自治体に提供してきた実績を踏まえ、社会インフラとIoTを組み合わせた高度IoT社会の実現を課題に掲げる中で、先端技術を活用して地域課題の解決を目指す同市の取り組みに着目。市新産業技術推進協議会に参画するとともに、総務省の「地域おこし企業人交流プログラム」の制度に基づき社員1人を市に派遣し、連携を進めてきた。

チャットボットは同社が提供するAI対話エンジン「Ladadie(ラダディ)」を活用。無料通信アプリ「LINE(ライン)」を通じスマートフォンなどから利用できる。ラダディはユーザー自身が気づかなかった真のニーズを引き出すコンサルタントのラダリング技法を用いた対話やキーワードの掘り下げで情報検索を効率的に行うことができるという。

市は、「知りたい情報がなかなか見つけられない」「時間に制限なく相談したい」といった移住相談の課題を解決するため、利便性が高く、24時間対応できるチャットボットの導入を検討。結婚・出産・子育て世代の移住定住の促進を図る「地方創生アルカディア構想」の一環として今年度から3年間の計画で取り組んでいる。

市によると、こうしたチャットボットの問い合わせに対する正答率は5割に満たないとされており、実証実験を通じて7~8割に高めたい考え。今後、広く利用を呼び掛け、利用者を増やすことでAIに学習させ、完成度を高めていく。

市役所で開いた協定の調印式で、白鳥孝市長は「通信機器のリーディングカンパニーである沖電気工業の知見やノウハウを提供してもらい、日本を支えるモデル地域を目指していきたい」と説明。チャットボットも体験し「精度の高い情報が取れる。これまでの連携の下地が生きている」と評価した。

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