中村哲医師の功績たどる 風の谷絵本館で展示

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「ペシャワール会応援展」を開いている風の谷絵本館で、「中村さんの活動は世界平和のモデル事業。多くの人に資料を見てほしい」と呼び掛ける津金明館長

医療支援先のアフガニスタンで昨年12月に銃撃され、亡くなった医師の中村哲さん(享年73)の功績と中村さんを支援する組織「ペシャワール会」の取り組みを紹介する「ペシャワール会応援展」が、飯島町飯島の「風の谷絵本館」で開かれている。救援活動の様子や同会の事業を紹介する資料を一般公開している。8月25日まで。

中村さんは福岡県出身。九州大学を卒業後、国内の病院勤務を経て1984年、日本キリスト教海外医療協力会の派遣でパキスタンへ渡り、ハンセン病を中心とする医療活動に従事した。その後、拠点をアフガニスタンに移動。「水があれば多くの病気と帰還難民問題を解決できる」とし、医療活動の傍ら、同国の砂漠地帯に総延長25キロ以上の用水路を整備した。

昨年12月4日、作業現場に向かう途中のアフガニスタン国内で銃撃され、現地スタッフや護衛と共に死亡した。

飯島町では2004年、同絵本館の津金明館長(73)らの地元住民で組織する実行委員会が中村さんの講演会を開催。同時に有志が中村さんの活動を支援する組織「ペシャワール会」に入会し、資金的な援助にも協力してきた。

開催中の応援展では、ペシャワール会から借り受けた写真、ビデオのほか、16年間分の会報、中村さんの書籍、講演会資料などを展示。写真では中村さんが進めた緑化のための100万本植樹作業や、摂氏50度以上の砂漠で行った水路工事、地元住民を対象にした医療活動の様子などを紹介している。

生前の中村さんは砂漠の防風防砂林の育成について「自然相手はただ根気。何があっても、ただ水やり(中略)、誰が何と言おうと、ただ水やり。魔法の薬はありません」と表現している。会場ではペシャワール会を支援する書籍の販売や同会への入会を促すパンフレットもある。

津金館長は過去に直接話した中村さんの印象を「生き方と考え方がすごい人だった」とし、「病気にならず持続可能な生活を送れるための環境整備など、中村さんが取り組んだ活動は世界平和のモデル的な事業になった」と振り返る。「中村さんの意志を引き継ぎ、事業を続ける必要がある。功績を紹介することで多くの方の理解を得て、少しでも支援する気持ちになってもらえたらうれしい」と期待している。

午前10時~午後5時。休館は水、木曜日。問い合わせは同館(電話0265・86・5546)へ。

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