藤森栄一賞に赤塚次郎さん 県考古学会

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県考古学会は29日、第45回藤森栄一賞の選考委員会(笹沢浩委員長、11人)を諏訪市駅前交流テラスすわっチャオで開き、愛知県一宮市にある西上免(にしじょうめん)古墳が最古の前方後方墳とする研究を発表した元愛知県埋蔵文化財センター副センター長の赤塚次郎さん(65)=愛知県犬山市=を受賞者に決めた。古墳文化の成立に東海地域が重要な役割を担ったとする研究がその後の学会に強い影響を与えたと評価した。

赤塚さんの受賞は全会一致で決まった。赤塚さんは高校生の時に、犬山市にある国史跡「東之宮古墳」の調査にかかわったことから古墳時代を中心に考古学に興味を持った。大学卒業後、同センターに勤務し、愛知県内の多くの遺跡発掘調査に携わった。同県清須市の「廻間(はざま)遺跡」の調査結果を基に口縁がS字状で台が付くのが特徴の土器「廻間式土器」の年表「編年」を確立した。古墳と土器の関係から東海地方から信州や関東地方に広がる前方後方墳の発祥を東海地方と提唱した。

中国の史書で3世紀ごろの日本について書かれた「魏志倭人伝」に邪馬台国と対立する国として登場する「狗奴国(くなこく)」の位置を伊勢湾沿岸とする説も提起した。

2010年に遺跡や文化財を市民に紹介するNPO法人を設立し、現在も理事長を務めている。遺跡を市民とともに守り、広く理解を深める活動も評価した。

受賞について赤塚さんは「東海地方から古墳文化を研究し、発信を続けてきたこれまでの活動を評価していただき、光栄に思う」と語った。

選考委は全国の推薦委員から推薦された8人の功績を審査して決めた。表彰式は6月6日に県立歴史館(千曲市)で開く。

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