星ケ塔遺跡発見100年 下諏訪町が記念事業

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下諏訪町東俣国有林内にある国指定史跡の星ケ塔遺跡が発見から100年を迎え、同町は今年度、記念事業を展開する。遺跡発見に関係する資料の企画展やトークショー、現地見学会などで、遺跡から出土した黒曜石にスポットライトを当て、地域に残る縄文文化の魅力を発信する。

同遺跡は2018年に認定を受けた日本遺産「星降る中部高地」の構成文化財の一つ。記念事業のメインのトークショーは9月、下諏訪総合文化センターで開く。徳島県立鳥居龍蔵記念博物館の高島芳弘・前館長を講師に、星ケ塔遺跡の発見に貢献した考古学者鳥居龍蔵の功績を探る。発見当時の資料や遺跡の紹介をまとめた短編動画も製作し上映する。事業後、動画は歴史アーカイブ資料として活用する。

記念企画展は同月から、同町立町の「星ケ塔ミュージアム矢の根や」で開く。星ケ塔遺跡は普段は立ち入ることができないが、5、7、10月は一般向けの現地見学会を予定している。調査担当者の解説で、午前と午後に2回ずつ実施。参加者などに配布する記念誌も製作する。総事業費は250万円。

星ケ塔遺跡は100年前の1920年、鳥居龍蔵が竪穴住居跡を見つけ、縄文時代から人が住んでいた場所であると判明した。これまでの調査で広さ約3万5000平方メートルの遺跡内に黒曜石の採掘跡が193カ所見つかっている。採掘された黒曜石は理化学的産地分析により東北、東海地方など広い範囲の遺跡で見つかっており、縄文時代の資源開発と流通を考える上で重要な遺跡として2015年、国史跡の指定を受けた。

町諏訪湖博物館・赤彦記念館前館長の宮坂清さんは「縄文文化の中でも黒曜石は土偶や土器の陰に隠れてしまう存在。言葉では言い表せない黒曜石の魅力を伝えたい」と話していた。

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