2020年4月4日付

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暖冬だった上に、春先も気温が高く推移したせいか、桜の開花が記録的に早い。開花期に合わせたライトアップが恒例となった伊那市美篶の三峰川堤防の桜並木も、点灯式が行われた2日の夜には、ソメイヨシノの枝の先で赤く膨らんだつぼみがいくつか確認できた▼今年、三峰川堤防上の桜を照らし出したのは11基のLED(発光ダイオード)投光器。地元美篶小学校の代表児童の点灯宣言でスイッチが入れられ、約270メートル区間に桜が浮かび上がった。LEDの光は桜の木一本一本を照らし、まだ開花していない枝に寒色系の青白い花を咲かせているようにも見えた▼効果的に光が当てられ、より印象的に見せるライトアップはある意味芸術だと思う。人工の光を使ってきれいに見せている演出なのかもしれないが、ありのままの花の美しさを楽しむ観桜と、光が創り出す花の美しさを楽しむ観桜があってもいい▼新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、観桜客が集まる桜の名所には花見の自粛要請が出されている。近場でもライトアップの中止やぼんぼりの飾り付けをやめる動きがある中で、近くの道路から、走る車の窓越しに見る三峰川堤防には、今年も明かりがともった▼一人ひとりが感染拡大を防ごうと頑張っているときに、暗闇に桜並木を浮かび上がらせる光は元気をくれる。開花すれば、その光は、並木をぬくもりある色に変えていくだろう。

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