江戸時代に制作か 岡谷新倉十五社の神楽面

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岡谷市の新倉十五社に残る神楽面=新倉区文化財保存委員会提供

岡谷市新倉の新倉十五社に残る神楽面11点が、江戸時代に制作された可能性があることが分かった。新倉区が調査を依頼した飯田市美術博物館の専門研究員が、周辺地域の実情と照らし合わせて分析。区関係者は「新倉区に貴重な資料が残っていることを広く知ってもらい、後世に伝えたい」とし、岡谷市教育委員会に文化財指定に向けた詳細な調査を要請した。

新倉区文化財保存委員会によると、新倉十五社の例祭は明治初年まで、神楽の奉納や湯立の神事、ご神体をみこしに移した御幸祭りなどが盛大に行われたという。

同十五社社務所の蔵に保管されている神楽面は、長さ約20センチ、幅約15センチの木製。鬼神面や火吹面、恵比寿面などの種類がある。面を納めている木箱の箱書きには、1951年に文部省文化財保護委員会美術工芸品課の担当者により「桃山時代中期以降及び江戸時代の優秀な作品である」と鑑定された―という記載があった。

同区は、雑誌「suwazine」編集長の坂間雄司さんの仲介で、神楽面の調査を飯田市美術博物館の櫻井弘人さんに依頼。昨年10月に調査した櫻井さんは、三遠南信地方の湯立神楽に使う面をはじめ一般に神楽面は江戸時代以降に導入される傾向があることから、同神社の面も「江戸時代になってから制作された可能性は否定できない」と指摘。その上で、同神社で行われていた湯立神楽が「諏訪神楽の解明に重要な鍵を握ると考えられる」とした。

同区文化財保存委員会の栗栖榮文委員長(78)は「歴史ある古いお宝が新倉区にもあることを知ってもらいたい」とし、坂間さん(55)は「新倉の神楽面が諏訪神楽の解明の糸口となり、諏訪地方の芸能の歴史に迫れたらうれしい」と期待している。

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