記録的暖冬で「角寒天」打撃 生産量過去最低

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諏訪地方の冬の寒さを利用する角寒天づくりで、記録的な暖冬に見舞われた今季の生産量は前年比10%減の69トンにとどまり、過去最低となったことが県寒天水産加工業協同組合(茅野市)への取材で分かった。朝晩の冷え込み不足が響いて生産が進まず、目標としていた80トンを大幅に下回った。松木修治組合長は「氷点下にならない日も多く、凍らせる工程がどうにもならなかった」とし、「品質にも影響した。これほど厳しい年は記憶にない」としている。

組合によると、茅野市や諏訪市、岡谷市などで加盟業者の11工場が稼働。昨年12月から、テングサなどの海藻を原料とする生寒天を屋外に並べる「天出し」を始めた。氷点下5度前後の冷え込みが続くことが理想だが、12月はそれを下回る日が一度もなく、作業が停滞。「出足からつまづいた」という。

最盛期の1月に入っても冬本番の寒さは到来せず、最高気温が10度を超えて早春のような陽気になる日も。季節外れの雨にも見舞われた。2月上旬に寒波が来たものの、一時的で、松木組合長は「自然相手の商売。近年は異常気象に悩まされているが、こんなにどうにもならない年はなかった。品質面でも苦労が多かった」と振り返る。

諏訪の冬(12~2月)の平均気温は平年を2・6度上回る2・5度となり、1946年の統計開始以降の最高値を大幅に更新していた。

組合は24日、出席者を減らして総会を開き、生産量も報告する。

松木組合長は「設備投資などの必要もあり簡単にいかないが、異常気象への適応策は重要と感じている」と説明。食物繊維が豊富な寒天の消費拡大に向け、「体のために寒天を食べていただきたい。時代に合った商品開発や情報発信を引き続き進めていく」としている。

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