国の重文「羅漢図」京都で修理 諏訪の教念寺

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諏訪市小和田の教念寺(小口秀孝住職代務者)は、所蔵する国の重要文化財「絹本著色2幅『羅漢図』」が、絹の損傷や絵の具の剥離・剥落など経年劣化していることから、修復する。修理は2年間を予定。国宝などの文化財修理を手掛ける京都市の岡墨光堂が、同市の京都国立博物館文化財保存修理所で行う。

「羅漢図」は、釈迦の優秀な弟子・羅漢の「羅睺羅尊者」と、「半託迦尊者」を描いた双幅。鎌倉時代かそれ以前の制作といわれ、いずれも縦136センチ、横53センチ。「羅睺羅尊者」は、座禅を組んで瞑想に入っている柔和な姿に、赤い花の蓮華を捧げる童子、リスのような動物を描いている。

「半託迦尊者」は、襟を広げて筋骨を表し、両眼を見開いてはるかかなたを見すえ、岩に半迦に座っている。水中から姿を現した鬼が従う。

双幅は、2015年東京国立博物館で開かれた特別展「鳥獣戯画」で展示された。京都高山寺の国宝「明恵上人像樹上坐禅像」の画中に、「羅睺羅尊者」と同様のリスのような動物が描かれていることから、「明恵上人像」の制作にあたって影響を与えた1点として、研究者らに注目されている。

同寺は20日会見を行い、損傷状況や修理方針、修理仕様など、これまでの経過を岩波秀成前主務者が説明。京都への搬送は5月連休過ぎに決める。修理総額は約1700万円、国や県などの補助金を得て行う。

小口住職代務者は、「継承する文化財は保存、活用されて意義がある。国宝や重文に力を入れる文化庁はじめ県や市の理解をいただき、京都の専門家により修復をありがたく思う」。宮坂勝太主務者は「大きな補助金をいただいての事業。修理後は公開、活用したい」と話している。

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