2020年4月24日付

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朝目覚め、カーテンの隙間から差し込んでくる陽光に一日の始まりを実感する。出勤し、仕事に励む。つらいこともあれば、うれしいこともある。ありふれた日常だ。休日はちょっとした外出が息抜きになる。人との交流もまた楽しい▼〈ひとの一日を確かにするものは、ささやかなものだ〉。長田弘さんの詩「モーツァルトを聴きながら」にこんな一節がある。たとえば〈こころ渇く午後の、一杯のおいしい水であり…〉と詩人はうたう。日々を彩る「ささやかなもの」は人それぞれにあるだろう▼そうした当たり前の日常が、世界に蔓延したウイルスによって一変してしまった。マスクをし、手を洗い、人との距離を測り、家の中にこもる。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、できる限りの予防策を講じているが、自分の防御力に自信が持てない▼いつもなら流れるように過ぎていっただろう14日間が、数字の増減を気にしながら毎日を送ると長く感じられた。緊急事態宣言から2週間が経過した。安倍晋三首相はおととい、「一層の努力が必要」と国民に呼び掛けた。大型連休を控え警戒を怠れない日が続く▼県の要請を受け、接客を伴う飲食店や遊興施設など対象の事業者がきのうから休業に入った。一日も早く収束させるための厳しい決断であっただろう。ここは何とか踏ん張って危機を乗り越えたい。ありふれた日常を取り戻すために。

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