上伊那の新型コロナ相談対応 事前外来新設へ

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県内初とされる「事前外来」の新設について会見する(前列左から)前澤毅会長、本郷一博院長、岩本靖彦所長

上伊那地方で新型コロナウイルスの感染対策に取り組む伊那市の伊那中央病院、上伊那医師会、県伊那保健福祉事務所は29日、県伊那合同庁舎で記者会見を開き、医療体制の充実を目的に医師が感染を懸念する相談者と対面し、PCR検査の有無を判断する「事前外来」を新設すると発表した。県によると「事前外来」の設置は県内初。伊那保健所の専門担当者が相談者の諸症状に応じて事前外来への紹介の有無を判断する。

伊那保健所は現在、感染に関する住民からの電話相談を受けた場合、話の内容から新型感染症ではないとされるケースは一般病院へ、感染症が疑わしいケースは感染症指定医療機関への紹介を行っている。だが、相談者にはさまざまな症状がみられ、医師の判断が必要な場面が増えていることから、新たな受診システムを検討していた。

「事前外来」の受診はこれまでと同様、相談を受けた保健所が判断し、住民独自の判断で直接受診することはできない。施設は上伊那地区の感染症指定医療機関に併設。5月4日からスタートし、当初は伊那中央病院の医師、看護師と上伊那医師会役員の医師、5月中旬からは同医師会の医師も当番制で担当する。すでに4月21日から計7日間の試験運用を実施。保健所から紹介を受けた計29人全員が受診し、うち19人が「PCR検査が必要」と診断された。

上伊那地方は4月6日に初の感染者を確認して以降、患者数が増え、13日には指定医療機関の病床が満杯になるほどの「逼迫した状況」(伊那保健所)が生じた。県によると3月中には1週間で500件を超える相談が寄せられたこともある。

会見した伊那中央病院の本郷一博院長と上伊那医師会の前澤毅会長は、それぞれ「医療崩壊を避けるためにも全面的に協力したい」と述べた。伊那保健福祉事務所の岩本靖彦所長は「会見には同席しない多くの医師、病院の陰の協力があって事前外来が実現する」と感謝し、「オール上伊那で対策を強化したい」と呼び掛けた。

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