はなれてつながる2 画面越し心通わす時間

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画面越しにつながる会話、心。「みんなの顔が見られるのがいい」とほほ笑む八幡理事長(右)

「いただきます―」。

みんなで同じ料理を味わい、近況を語り合う子ども食堂。孤立、孤食を防ごうと、茅野市のNPO法人信州協働会議(八幡香理事長)が続けてきた食堂も新型コロナウイルスの感染拡大防止のために一時、休止を余儀なくされたが、4月に入り、テレビ電話アプリの導入で再開。画面越しとなったが、みんなで心を通わす時間が戻った。

「お、このキュウリのシソ漬けおいしいじゃん」、「え、今から納豆食べるの?本当に好きだね~」、「あれ、髪型変えた?似合う!」…。同じ料理を味わうからこそ生まれる会話。利用者の顔が次々と映るスマートフォンの画面を見ながら、八幡理事長(54)はにっこりほほ笑んだ。「やっぱり、みんなの顔が見られるのがいいよね」。

信州協働会議は、安くておいしい料理を囲み、大人と子どもが一緒になって味わいながら交流する場を毎週木曜に茅野市ちのの飲食店「かふぇ天香」に設け、孤立、孤食を防ぐ取り組みを重ねてきたが2月27日、いったん休止した。「子どもの居場所は必要。気を付けて続けよう」と一時再開したが、「感染源になりはしないか。不安はあった」。諏訪地方で初めて感染者が確認される2日前の4月2日、テレビ電話方式を導入した。

弁当の受け渡し時、店頭でのわずかな時間の会話を楽しむと、続きは帰宅後。パソコンやタブレットを前に、利用者同士で和やかに懇談する。八幡理事長によると、毎回、親子10組前後が参加してくれるという。

外出自粛で子どもも大人も抱えるストレスは増すばかり。八幡理事長は「画面を通じてでも顔を合わせると、子どもも安心するし、親も精神的に安らげるような気がする」と話す。ただ、各家庭のインターネット環境の違いなどもある。中にはテレビ電話方式を始めてから、訪れなくなった家庭も。「あの人たちはどうしているかな。元気にしているかな」。時折、そんな気持ちがよぎるという八幡理事長。「早くみんなで集まって食事を楽しみたい」と心から願っている。

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