2020年05月23日付

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テレビも無ェ、ラジオも無ェと、”無ェ無ェ尽くし”で始まる吉幾三さんの「俺ら東京さ行ぐだ」は、日本語ラップの先駆けとされる。緊急事態宣言が発令されていた今月上旬、吉さんは、津軽弁ラップの楽曲の「コロナに負けるな」版を公開。いまは、えサいでな(家にいよう)と呼び掛けた▼似た言葉を並べ、韻を踏み、リズミカルに発するラップ。おっさん記者はヒップホップとの違いを理解していなかったのだが、ラップは歌唱法で、ヒップホップはそれらで構成される音楽のジャンルと知った▼コロナ疲れが出始めた頃、急に聴きたくなり動画配信サイトをあさった。応援歌も多く、前向きになれる言葉を欲していたのかもしれない。家族や仲間、音楽への感謝をつづる20年近く前の楽曲を繰り返し聴いた▼かつて人口比では大阪に次いで飲み屋が多いと言われたこともある伊那から、地元飲食店への応援歌の動画が配信された。伊那生まれ、ローメン育ち、街の店主はだいたい友達という「ショッカクTV」のメンバーが作った。閑散とした夜の街を歩く。必ず会いにいくから、そこにいて、と。心を支えてくれる歌に勇気づけられた店は多い▼感染防止対策を続けながら経済活動や日常生活を徐々に取り戻す段階を迎える。休業要請が解除されたとはいえ、どの店も経営は厳しい。飲食に限らず身近な店をより利用し、エールを届けていきたい。

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