2020年5月30日付

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消毒液を見掛けると無意識に反応してしまう。シュッと手に取り、両手をこすり合わせる。そのうちに指紋がなくなってしまうのではないか。それほどこまめに手指の消毒をするようになった▼新型コロナウイルスの緊急事態宣言が全面的に解除された。新規感染者は減少しているものの、ウイルスが消えたわけではない。第2波の到来を予測する専門家もいる。気を緩めることはできない▼一方で、日本の感染者数や死者数の少なさに注目する海外の報道も見られるようになった。日本の感染拡大は欧米と比べて緩やかに見える。何か理由があるのか。ノーベル賞受賞者で京都大学iPS細胞研究所長の山中伸弥教授は「ファクターX」と呼び、解明できれば今後の対策戦略に生かすことができると指摘している▼徹底したクラスター対策などに加え、マスクの着用や毎日の入浴、ハグ、握手、大声での会話が少ないなど日本特有の生活文化もファクターXの候補に挙げている。長期戦になるであろうコロナとの闘いを効果的に進めていくため解明が進むことを期待したい▼残念ながら宣言解除後、再び感染者が増えている地域もある。このウイルスの厄介なところは無症状の感染者による感染である。水面下で感染が広がり、気が付いた時には爆発的な感染を引き起こしている可能性もある。油断は禁物。「喉元過ぎれば―」ではこれまでの努力が無になる。

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