諏訪湖ワカサギ大量死 透明度沖合で激変

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湖岸に打ち寄せられたり、水面に浮いた魚の死骸を回収する漁業関係者ら。ワカサギの回収量は864キロに上った=28日午後1時半、下諏訪町西赤砂

湖岸に打ち寄せられたり、水面に浮いた魚の死骸を回収する漁業関係者ら。ワカサギの回収量は864キロに上った=28日午後1時半、下諏訪町西赤砂

湖内の酸素不足が原因とみられる諏訪湖のワカサギ大量死問題で、県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)は28日、植物プランクトンの一斉枯死で水中酸素濃度の低下を引き起こす「水がわり現象」の可能性も視野に入れて原因調査を進める意向を示した。発生時に表れる特徴の一つ、水の透明度の急激な向上が沖合で見られると指摘。専門家の意見を聞いたり指標物質などの変化を調べたりする。

諏訪市内で開いた諏訪湖漁協や県現地機関との緊急連絡会議で、伝田郁夫支場長が明らかにした。諏訪湖で過去に発生した例はないという。

同支場によると、増殖してきた植物プランクトンが何らかの要因で一気に枯死すると、水の透明度が向上する代わりに、光合成による湖内への酸素供給は減る。さらに、沈降する枯死体が分解される際にバクテリアなどが酸素を消費し、湖内の酸素量低下に拍車をかける。

湖中心部の透明度は、1週間前が85センチだったのに対して28日は130センチまで向上。昨年同時期(67センチ)に比べると2倍で、夏としてはかなりの高さという。「劇的変化」はこの数日の間に起きた可能性が高いとしている。

漁協が28日実施した酸素濃度測定によると、湖底付近ばかりでなく湖面付近の溶存酸素量も乏しい状態は変わらなかった。

水がわり現象は 小規模なため池などで起きやすいが、湖沼での発生例もある。茨城県水産試験場内水面支場(行方市)によると、北浦では2010年6月下旬~7月中旬に中央部(水深6~7メートル)で発生。通常だと夏の透明度は60~80センチだが、この際は2メートル以上という異常値を観測し、水中の溶存酸素量は平常時の半分程度まで下がった。

資源部によると、発生すると酸欠ばかりでなく、植物プランクトンを餌にする動物プランクトンまでが減少。これを捕食する魚が河川などに姿を消したりと「負の連鎖」が起き、漁獲不振につながったという。

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