虐待通告前年比1割減 4、5月、諏訪児相

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県諏訪児童相談所は、新型コロナウイルスの影響で小中高校が休校していた4、5月の児童虐待が疑われる通告の状況をまとめた。虐待数と通告数は必ずしも一致しないため数値は明らかにしなかったが、前年同期に比べ1割ほど減ったという。一方で「6月に入り、肌感覚では通告数が増えている」という。外出自粛などでこれまで見えづらかった児童虐待の状況が、学校の再開で顕在化している可能性もある。

同相談所によると、昨年、管内(諏訪地方6市町村と上伊那地方のうちの伊那、辰野、箕輪、南箕輪の4市町村)で虐待の疑いがあるとして連絡を受けた通告件数は4月が44件、5月が25件の計69件、虐待を認めた件数は4月が42件、5月が24件の計66件だった。県や県警は、休校や企業活動の自粛の影響、在宅勤務の広がりにより、家族間の安定した距離感が変わることによるストレスの増加がDV(配偶者などからの暴力)や虐待の増加につながる可能性がある―として、児童相談所や市町村などに注意を呼び掛けた。

虐待を疑う通告は例年並みだったが、同相談所の森美奈子主任児童福祉専門員は「4、5月の通告が落ち着いていたのは、休校となったことで、仮に子どもたちが虐待を受けていたとしても気付きにくい状況ができてしまった」と話す。学校が再開された6月に入ると、「学校や警察機関からの連絡が増えるようになってきている」といい、「虐待自体が少なかった可能性はもちろんある。休校によって周囲の大人が子どもの虐待に気付く機会が減ったという可能性もある」とした。新型コロナの感染への心配を理由に面会を断られたケースもあったという。6月に入ってからの連絡件数の増加が一時的か今後も続くかについては「分からない」とした。

虐待以外では、保護者から「子どもの引きこもりの傾向が強まりそう」「学習の遅れが心配」「ゲームばかりをしているが依存症になりはしないか」などの相談が寄せられたという。

新型コロナウイルスの感染拡大の第2波の可能性も指摘されているが、休校措置を一斉に長期間続けることは虐待の気付きの機会を失うことにもなりかねない。森専門員も「(仮に長期間の一斉休校となった場合でも)できるだけ分散登校の可能性を検討してほしい」と話している。

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