マスク姿で練習再開 下社春宮に木やり響く

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練習を再開した下諏訪町木遣保存会=7日夜、諏訪大社下社春宮

新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴い自粛していた下諏訪町木遣保存会(古田和人会長)の練習が7日夜、約3カ月ぶりに再開された。練習すらままならず、各種行事やイベントの中止で発表の機会をも失ってきた会員たち。練習会場となる諏訪大社下社春宮境内で久しぶりに顔を合わせ、独特の節回しの木やりを響かせた。

今年は2022(令和4)年諏訪大社御柱祭に向けたさまざまな神事や行事などが予定され、祭りへの機運も高まるはずだった。しかし新型コロナウイルス感染者の諏訪地方での確認を受け、外出自粛が呼び掛けられる非常事態となってしまった。

同会では多くの人が集まって大きな声で木やりを歌う練習は感染リスクがあると判断。本来、祭りに向けた練習が本格化する時期だったが、3月から練習休止という苦渋の決断をした。

同会は現在、会員約100人で4分の1が小中学生。前回御柱祭以降に加わった仲間も多いという。通常、全体練習は毎週日曜午後7時から春宮境内で行うが、休止期間中、会員たちは自家用車や家庭の風呂などで自主練習を積んでいたという。

再開後の練習は、自宅を出る前に熱をチェックしてから会場に集合。全員マスクを着用し、向かい合わずに十分な間隔を開けて実施。通常だと子どもと大人それぞれ30分ずつの練習だが、当面は時間を短縮して行うという。

22年御柱祭の最初の大舞台となる下社本見立ての中止はショックだったという会員たち。モチベーションも下がっていたが、練習再開で元気を取り戻し、御柱祭では見事な木やりを披露したいと意気込みを見せた。前回御柱祭後に木やりを始めたという下諏訪北小2年の岩本悠叶さん(7)は「お風呂で練習してきたけど境内で鳴くほうが気持ちいい。マスクは苦しいけどしかたない」と話していた。

練習休止で「木やりをする子どもたちが減るのでは」と伝統継承への危惧もあった。しかし練習再開に安堵の表情を浮かべた古田会長(73)は「しばらく木やりを披露する機会はないが、来年は御用材の伐採が控えている。ウイルスに負けないよう練習し、素晴らしい木やりを披露しよう」と呼び掛けた。

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