変わる現場1 介護~オンラインでリハビリ

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5月中旬、富士見町社会福祉協議会が運営する介護事業所。利用者のリハビリテーションの様子を社協職員がタブレット端末で撮影した。

「足をもっと上げてみてください」。段差で転ばない訓練を続ける利用者の歩き方を見て、画面の向こうから富士見高原病院(富士見町)の専門スタッフが助言した。タブレットを通した会話が続き、利用者はリハビリに熱心に取り組んだ。

新型コロナウイルス感染防止対策の一環で、4月上旬から事業所への外部からの来訪を制限した。同病院スタッフを事業所に招く連携リハビリもできなくなった。リハビリを休むことで利用者の体の機能が悪化するリスクもある。社協職員にとっても訓練のアドバイスを受ける機会。再開の手段を模索した。

インターネットで事業所と病院をオンライン画面でつなぎ、リハビリを再開できないか-。4月上旬から取り入れたテレビ会議を応用した。オンラインでのリハビリは、5月末までに必要性の高い35人ほどが体験。評判は良く、6月半ばまではこの方法で継続する考えでいる。

取材は、外部来訪者の立ち入り制限が続いていた5月下旬にパソコン上で行った。町社協介護保険事業所の小林誠一所長(45)は「オンラインだと病院スタッフに利用者の歩き方をリアルタイムで見てもらい、その場ですぐに助言をもらえる。逆に社協職員や利用者から質問もできる。直接受ける指導に近づくことができた」と手応えを語った。

場所を選ばず、時間の融通が効くなどオンラインならではの利点も実感した。在宅介護での応用にも期待する。ヘルパーが訪問先で利用者の生活動作や室内環境をタブレットで撮影。離れたところにいる専門スタッフから自宅でアドバイスをもらう仕組みだ。

感染すれば重症化リスクが高いとされる高齢者。接触する介護職員の精神的、肉体的負担は大きい。第2波の危険性もある中、小林所長は「介護サービスを通常に戻していきたいが、感染防止対策も続ける必要がある。両立が難しい」と悩み続けている。

一方、諏訪地方の別の介護事業所関係者はこう危機感を口にした。「現場は人が足りない。職員にひとたび感染者が出れば、(別のスタッフが)休みなく働くしかない」

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