茅野市こども館再開 利用、想定より少なめ

LINEで送る
Pocket

一定の距離を保ちながら体操する未就園児親子。母親の1人は「お友だちと顔を合わせただけでうれしかった」

JR茅野駅前ベルビア内にある茅野市こども館「0123広場」。新型コロナウイルスの感染予防対策を徹底して1日に再開後、未就園児親子の姿が少しずつ戻り始めている。居場所の役割が従前より増している一方で、市内10地区の地区こども館を含め、利用は想定より少なめだ。「施設利用や人との関わりを心配する声がまだある」。親子と居場所。つながりをどう再構築するか、官民で模索を続けている。

「気詰まりな生活が続いていた。親子ともども同じ年代のお友だちと、顔を合わせただけでうれしかった」。再開から1週間を迎えた8日の「0123広場」。わが子や他の親子、スタッフと体操を楽しんだ母親が笑顔を見せた。おもちゃ類の消毒や換気を徹底して運営。医師を交えて感染症の勉強を重ね、必要と考えた対策を実施する。いまの利用は諏訪地域の親子に限定。利用者側も検温や手洗いなどに協力する。

同じ日、リバーサイドクリニック(同市)の鍋島志穂医師や市民組織「どんぐりネットワーク茅野」、市、広場の関係者が話し合いをした。自粛生活が長引いた分、ストレス発散や悩み相談、子育ちの場として短時間でも利用してほしいとの思いを持つが、慎重になっている保護者も少なくない。そうした家庭に正確な情報や必要な支援をどう届けるかが課題に挙がった。

鍋島医師は「再開したのでどうぞと言っても、まだ不安に思う人は当然多い」と理解を示した。ただ、必要以上に怖がったり、ひきこもったりすることによるストレスの増幅や心身の異常、子育ちへの影響を懸念。「顔を合わせるだけで楽になる。使いやすくする工夫、安心してもらう工夫をし、親子とつながることが求められる」とした。

広場には母親らの悩みや疑問を集めるボックスを新たに設置した。医師や専門家、スタッフらが回答し、不安の解消や施設の使いやすさにつなげる狙いだ。スマートフォンで混雑状況を確認できるようにするアイデアも出た。

ネット上にあらゆる情報があふれ「何を信じていいのか分からず、ひきこもりがちになっている人もいる」との声がある中、SNSなどを活用し、市民の力でも「正確な情報」を届けていければとメンバー。公的機関や地域の医療機関の情報を集約した「どんぐりネット」のホームページなどを周知したいという。

子育て中の母親でもある鍋島医師は「子どもの育ち、親子の安心の場をどう確保し、保障していくか。行政と市民、パートナーシップでの対応が試される」と指摘している。

おすすめ情報

PAGE TOP