適正な発電事業へ改正案示す 伊那市

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伊那市は15日の市議会社会委員会協議会で、太陽光発電施設などを対象にした「再生可能エネルギー発電設備の設置等に関するガイドライン」の改正案を示した。発電施設の設置を避けるべき区域を追加したり、住民の求めに応じて協定を締結したりすることを新たに盛り込み、適正な発電事業の推進を図る。今後、市環境審議会の意見を聞き、早期の施行を目指す。

同市では大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の建設計画をめぐり、地元住民が建設予定地は地すべり防止区域に当たり、土砂災害の危険があるなどとして、建設に反対する動きが出ている。市はこうした発電事業者と周辺住民によるトラブルが相次いでいることを踏まえ、ガイドラインの見直しを決めた。

現行のガイドラインでは設置を避けるべき区域として土砂災害特別警戒区域を指定していたが、改正案では砂防法や地すべり等防止法、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律に規定された区域を追加。これらの区域付近や下流域が土砂災害特別警戒区域に指定されている区域への設置についても慎重な検討を行うよう求めている。

また、事業者の責務を見直し、計画段階から撤去処分まで事業段階ごとに分けて対応すべき事項を明記。事業の概要が明らかになった時点で市と事前協議を行うとともに、周辺土地利用者へ周知する。住民らの求めに応じて災害防止や生活環境保全に関する協定の締結も求め、発電出力が1メガワット以上の場合は市とも協定を締結するとした。

さらに、事業の廃止に伴う設備の撤去費用をあらかじめ積み立てておくことや、事業を中止・廃止した際の迅速な設備の撤去、廃棄物の適正処理なども盛り込んだ。

市議会などからはより強制力のある条例を求める意見もあるが、「許可行為や罰則を伴う条例制定は財産権の侵害や上位法との関係などから効果に課題があることから、ガイドラインの見直しで対応していく」(伊藤博徳・市民生活部長)と説明した。

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