四賀ソーラー撤退の意向 地元説明会で表明

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太陽光発電所の設置管理や電力小売事業を手掛けるLooop(東京)は18日夜、諏訪市霧ケ峰下に建設を計画する大規模太陽光発電所「諏訪市四賀ソーラー事業(仮称)」の地元説明会を同市内で開き、中村創一郎社長が事業から撤退する意向を表明した。複数の出席者が明らかにした。電力の買い取り価格の下落や、県の環境影響評価(環境アセスメント)手続きに伴う着工の遅れなどで収益性が見込めないことから、撤退を判断したもようだ。

説明会は計画地を保有する上桑原牧野農業協同組合、上桑原山林組合、上桑原共有地組合の3組合が主催。諏訪市桑原区公民館と普門寺公民館の2会場で開き、合計百十数人が参加した。

説明会はいずれも非公開。説明会後、中村社長は報道陣の問いかけに無言で会場を後にした。同社の社員は「あした県に報告します」と語った。複数の出席者によると、中村社長は撤退の意向を示し、出席者から異論は出なかったという。上桑原牧野農協の小松眞知男組合長(71)は撤退を受け入れる意向を示した上で、「組合として山を守っていかなければいけない」と語った。

同事業の実施区域は196・5ヘクタール。このうち88・6ヘクタールに約31万枚の太陽光パネルを設置する。発電出力は国内最大級の約90メガワット。再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が一定価格で買い取ることを国が約束する「再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)」を活用し、2023年度の売電開始を目指していた。

同社によると、当初想定した買い取り価格は1キロワット時40円だったが、着工の遅れで年々下落し、現在は18円。来年3月までに着工できなければ、14円にまで落ち込む見通しという。中村社長は「18円でも事業化して採算が合うようにしたい」と説明していた。

また、県の環境影響評価手続きへの対応などで、当初計画より「3~4年の遅れ」(同社)が生じた。諏訪、茅野両市長が6月1日に県知事に提出した意見に対応するだけでも「少なくとも3年はかかる」(同)。さらに、事業化には国の環境アセスへや林地開発許可申請への対応も必要で、厳しい状況が続いていた。

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