ミヤマシジミ羽化に成功 NTN長野製作所

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ミヤマシジミの羽化を現地で確認する信大名誉教授の中村さん(右)と社員。白丸内は羽化したミヤマシジミの雄

環境省のレッドリストで絶滅危惧IB類に指定されているチョウのミヤマシジミの保護活動に取り組むベアリング製造のNTN長野製作所(箕輪町木下)は、同社敷地内に整備した保護区でミヤマシジミの羽化に成功した。今後は繁殖の安定化を図り、保護区を広げていく計画。将来的には地域に公開し、保護意識の向上にも役立てたい考えだ。

環境保全に取り組む同社は2019年5月に県と「生物多様性保全パートナーシップ協定」を締結。ミヤマシジミの保護活動を支援するため、上伊那地域の保護団体に県を通じて活動費用を寄付する。また、保護団体の指導を受けながら同社敷地内に保護区を整備。チョウの生息地を増やすための活動に取り組む。

保護区は160平方メートル。社員が昨年5月から幼虫の食草となるコマツナギや成虫の吸蜜植物を植栽した。9月中旬には伊那市の生息地から雌の成虫5匹を移し、産卵に成功。26個の卵を確認した。越冬卵は今年5月中旬からふ化し、6月2日に初羽化。観察は毎日しており、16日までに成虫11匹を確認した。

指導するミヤマシジミ研究会会長で信大名誉教授の中村寛志さんは「最初の越冬で羽化に成功したのは珍しい。社員の皆さんが熱心に取り組んだ成果が出た」と高評価。同社によると、コマツナギなどを枯らさないため社員が定期的に草取りに励んだといい、羽化が成功した際は皆で喜びを分かち合ったという。

同社は今後、保護区を地域に開放したい考え。石川俊夫所長は「工場の入り口付近に保護区を広げ、地域の子どもたちの環境教育などに役立てれば」と期待している。

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