蓼科高原みずなら音楽祭 「全県規模で」

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音楽祭の新たな展開について語る小林研一郎さん

音楽祭の新たな展開について語る小林研一郎さん

「炎のコバケン」こと世界的指揮者の小林研一郎さんが音楽監督を務める第6回蓼科高原みずなら音楽祭は最終日の31日、茅野市民館マルチホールで「コバケンとその仲間たちオーケストラin茅野」を開いた。コンサートで、小林さんは「長野中を駆け巡ってこういったコンサートを開きたい」と語り、茅野市で開く音楽祭を発展的に解消し、全県規模で展開していく方針を説明した。

小林さんは最後の演目、チャイコフスキー作曲の荘厳序曲「1812年」を前にあいさつ。今年4月、県文化振興事業団の芸術監督団(音楽分野)に就任したことに触れ、「大役を背負うことになった。長野中を駆け巡ってこういったコンサートを皆さんに聞いてほしい」と話した。

地元関係者には「まちぐるみで私たちを支えてくれた。茅野の演奏会はきょうで終わるがいつの日か戻ってきます。皆さんに心から感謝申し上げたい」と述べ、オーケストラと一緒に頭を下げた。

オーケストラは2005年、県内で開いた知的障害者のスポーツ大会「スペシャルオリンピックス」(SO)に賛同した小林さんの演奏会を契機に発足。音楽祭は11年、小林さんが同市の蓼科みずならホール(トヨタ輸送蓼科研修所)を訪れたことから始まり、障害者を毎回招待し、出演者、地元スタッフの全員がボランティアの演奏会を繰り広げてきた。

オーケストラの発案者でプロデューサー(統括責任者)の桜子夫人は、取材に「地元の皆さんの協力で共生社会を体感できるコンサートに定着した。それを他の地にも根付かせたい」と語った。来年度以降の計画は「白紙」としながらも、演奏会の巡回開催や地元中高生の育成やアマチュア演奏家との共演に意欲を見せた。

地元関係者には驚きが広がり、涙ぐむスタッフもいた。事務局を務めてきた山崎靖子さん=茅野市=は「3年前からやっとチケットが完売するようになり、コバケンの素晴らしさが地元に浸透してきたのに」と語る半面、「他の場所の皆さんにも感激を味わってほしい」とも話し、複雑な心境を吐露した。

音楽祭実行委員長の宮坂孝雄茅野商工会議所会頭は「ボランティアでやってきた音楽祭。まだ何とも言えない」とコメント。小林さんとの縁を「地域の宝」として、諏訪地域が一体的に盛り上げていく必要性を指摘した。

音楽祭最終日は、障害者約100人を含む約780人が来場した。

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