2020年7月1日付

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明らかに強度不足だ。ぶつけようのない怒りがこみ上げる。品薄の時期に無理して購入したマスクの話。新品3枚のひもが立て続けに切れる事態に遭遇して冷静さを失った。「安物買いの銭失い」と笑い飛ばせない自分の器の小ささにも嫌気がさす▼コロナ禍でマスクのある風景がすっかり定着した。元来、息苦しくて圧迫感のある白い布を疎ましく思っていたが、今では着用していないと一抹の寂しさを感じるまでに。人と会う際もつい口元に目が向き、素材や色、デザインなどに注目してしまう▼先日、手作りマスクを愛用している男性に会った。淡い藍色の布地が爽やかな印象だったが、男性自身の手作りと聞かされて驚いた。見よう見まねで始めたマスク作り。適度な難しさと自分好みに仕上がる楽しさにはまっているという▼状況を受け入れ、不自由をも楽しむ姿勢。現状に不満を並べるだけの自分に、賢い生き方を諭されているようにも感じた。ささいなことかもしれないが、コロナ禍をきっかけとした価値観の変化が、日常生活にも現れてきていることを実感した▼おしゃれなデザインマスクにマスク越しでも映えるメーク術。ネット上の情報を見ても不思議と悲壮感は漂っていない。現状に不自由さのみを感じる人は、元通りの生活に固執し過ぎているのかも。これからの生活を楽しむためにも環境の変化に対応できる柔軟な発想を身に付けたい。

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