経木で木製皿開発へ やまとわと南信工科短大

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白鳥孝市長(右)に木製の皿の試作品を披露する中村博社長(中)と中島一雄准教授

木製品の製造、販売などを手掛ける「やまとわ」(伊那市)が、木を薄く削って作る包装材「経木」を使った木製の皿やトレーの開発を進めている。県南信工科短期大学校(南箕輪村)との共同プロジェクトとして今年度から本格的に着手。2年後の商品化を目指す。環境負荷の少ない自然素材の製品で、地球規模の問題となっているプラスチックごみの削減につながる取り組みとして期待される。

経木は日本の伝統的な包装材で、肉やおにぎり、菓子などの包装に用いられる。やまとわは地域産材の活用を目指し、地元産のアカマツを使った経木の生産を開始。4月からは専任の職人が入社し、増産体制を整えつつある。

南信工科短大の中島一雄准教授は経木を使い、縦・横10センチ、深さ8ミリの皿を試作。3Dプリンターで型を作り、プレスして成型したという。通常の経木(厚さ0.18ミリ)2枚を貼り合わせてプレスするタイプとやや厚く削った経木1枚をそのままプレスするタイプの2種類を作った。

経木を貼り合わせるタイプは木目を交差させて重ねることで強度を高めるとともに、自然素材にこだわり、接着剤はでんぷんのりやライスペーパーを使用した。厚削りの経木を使うタイプは手間はかからないものの、乾燥するとひび割れや変形が見られた。それぞれ一長一短があり、さらなる研究が必要とした。

1日は中村博社長と中島准教授が市役所を訪れ、白鳥孝市長に試作品を披露した。市は経木の普及促進に向け、市長自らトップセールスを行ったり、市内飲食店にサンプルを配ったりして積極的に後押ししている。白鳥市長は試作品を確かめながら経木の「横展開」につながる取り組みとして高く評価。引き続き連携していく方針を示した。

中村社長は「プラスチック製品に対抗していくためには大量生産によるコストダウンが必要」とし、生産体制の整備を課題に挙げた。他の企業との連携や国などの補助金の活用を検討する考えだ。

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